豊前の小話
この小話は、市内鬼木の故楠本藤吉氏が収集したものをご子息の楠本守亮氏の御承諾により掲載するものです。
楠本藤吉氏
|
本人の自画像 |
はしがき
小話は短い話だから気軽に読める。そしてその中に笑いが含まれているから楽しめる。「フフン」と小笑いした後には、可愛らしいものが残って世俗を忘れるようだ。
小話の中には多くの不完全なもの、遅れた者、不調法者が主人公である。童心は未完だから愛されるもの、小さいから可愛いもの。
江戸の小ばなし、浪波小ばなし、京の小話があるからには、豊前の小話もあるはずだ。
豊前には豊前の風俗民情がある。そこから生まれた言葉(方言)がある。この言葉が民族を表現しているから、我が里らしいなつかしさがある。
だから、小話に民族古来のものが一番よいが、実話の中にもあれば創作でも生まれる。
百編を目標にして蒐集したので、むりからぬ無理になったと自責している。
(著者はしがきから)
小説のページに入る
1話~10話|11話~20話|21話~30話|31話~40話|41話~50話|51話~60話|61話~70話|71話~80話|81話~90話|91話~100話