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桑名   伊之吉(くわな   いのきち)【1871(明治4)~1933(昭和8)】

◆学者   日本の昆虫学の基礎を築く

 

上毛郡小石原村(現;豊前市久路土)に生まれ、1888年(明治21)18歳で海外渡航を試みますが、年少のため許可が取れませんでした。やむなく無断で外国航路の船倉に潜り込み、運よくハワイで上陸を許可され、暫くはここで働くことになります。そこで知り合ったアメリカ人の目に留まり、アメリカ本土に渡ることができ、特別に勉学に機会を与えられ苦労して昆虫学を学び学位を得ました。

1900年(明治33)に帰国。彦山昆虫研究所で所長の高千穂男爵と親交を持ち、その後農商務省の技師となり西ヶ原農事試験場(東京都北区)に勤務し理学博士号を得ます。一方、しばしば渡米し昆虫学の観点から植物、果実、種子等の輸出取締りの必要性を唱え、これを政府に建議した結果、横浜港に植物取締所が開設されることになり、その初代所長を務めるなど大きな功績を残します。

日本の昆虫学の先駆者として、また、虫害防除による農業の改良に大きな成果をもたらし日本昆虫学の基礎を築いた人物として評価されています。

 

 

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