台湾新竹県北埔郷との国際交流連携協定
2026年1月23日に台湾新竹県北埔郷(べいぷごう)と国際交流連携協定を締結しました。
台湾新竹県北埔郷の莊 明增(そう めいぞう)北埔郷長をはじめ北埔郷職員が豊前市役所を訪れ、台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊総領事立会いのもと国際交流連携協定を締結しました。
協定書の署名の後、北埔郷の名物であるさまざまな穀物やお茶をすり鉢で擂り込み、湯を注いで飲む擂茶(れいちゃ)が出席者に振舞われました。
また、協定式後は多目的文化交流センターで山内神楽講による神楽を鑑賞していただきました。
今後、お互いが観光や文化など各分野での交流を促進させ相互の地域振興を目指します。

台湾新竹県北埔郷について
北埔郷は台湾北西部の新竹県に位置し、人口は約8,400人、面積は約50平方キロメートル、山に囲まれた緑豊かな盆地で、「客家(ハッカ)」と呼ばれる人々の文化が色濃く残る台湾でも有数の「歴史と文化の街」です。
歴史的な街並みや伝統グルメが多く観光産業が盛んな街です。
代表的な観光地として北埔老街(歴史ある商店街)やかつての開墾拠点である金廣福公館があります。


※北埔(BEIPU)郷のマップ
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北埔郷の観光情報
【金廣福公館】
清代の開墾を物語る国定古跡
清代に渡来した客家人たちは、北浦周辺の開拓を円滑に進めるため、1835年「金廣福公館」を立ち上げ、指揮所とした。中庭を囲んだ四合院と呼ばれる伝統の建築様式で、石積み壁には、防衛用の銃眼が設けられています。

【慈天宮】
北埔客家集落の信仰拠点
慈天宮は北埔地区最大の廟で、この地域の信仰の中心地になっています。閩南(ミンナン)様式と客家(ハッカ)様式の建築様式が融合し、棟飾りや木彫りなど、精巧で美しい職人技が光ります。民俗祭礼の際には多くの人が参拝に 訪れ、住民が祈願に訪れる大切な場所となっています。現在は新竹県の指定史跡に指定され、 北埔における地元の宗教と社会生活の歴史的軌跡を物語っています。

【姜氏家廟】
北埔開拓一族の信仰拠点
姜氏家廟は、北埔の創始者である蒋秀鑾とその子孫を偲んで建立されました。北埔における最も 代表的な氏族の祭祀空間であり、蒋氏一族が金光復開拓会社を経営してきた四代の歴史を物語る 場所です。建築様式は整然としており、客家と閩南の伝統的な様式が融合しています。 現在、新竹県の指定史跡となっており、北埔客家村落の氏族制度と地域権力構造を理解するうえで重要な拠点となっています。

【姜阿新洋樓】
百年茶商の華やかなバロック洋館
姜阿新洋楼は、日本統治時代に北埔の茶商・姜 阿新によって建てられ、バロック様式と閩南建築の特色が融合しています。当時の茶葉貿易の繁栄と姜族の栄誉を伝える建物です。内部装飾は細やかで、外観は典雅であり、茶業が盛んだった時代の生活美学を反映しています。現在は新竹県指定の古跡であり、北埔では珍しい洋館 建築として、茶業文化の証となっています。

姜阿新洋樓公式サイト
【忠恕堂】
百年にわたる儒家精神を伝える歴史建築
忠恕堂は 1922 年に建てられ、北埔の秀才・曾 学熙の子、曾成統によって創建された曾一族の宗祠建築です。堂名は『論語』の精神に由来し、 家風と儒学思想を体現しています。建築は伝統的な三合院で、間取りは典雅で質素、閩南と客家の建築様式が融合しています。現在は歴史建築として保存され、北埔の地方名士一族を知る上で重要な文化拠点となっています。

北埔老街(古い街並み)
百年にわたる客家集落の記憶
赤レンガの街屋や路地の角には、清代や日本統治時代の歴史の痕 跡が息づいています。 慈天宮の盛んな香火、粄食や茶行、擂茶の香りがあたりに広がり、濃厚な客家の風情を織りなしています。旅人にとって、文化と記憶を味わう出発点となる場所です。

【正月十五油笐火】
龍脈をつなぎ、山あいの客家集落を照らす炎の祭り
正月十五油笐火は、北埔の元宵節を代表する民俗行事で、千人が油竹火を掲げて夜の秀巒山を練り歩きます。火の帯が龍のようにうねりながら山城を照らし出し、「北埔の龍脈を呼び戻す」象徴として、 五穀豊穣や祖霊の加護を祈願します。油竹火の製作体験、火舞のパフォーマンス、客家語の灯籠なぞなぞ、さらに客家の伝統的な勝負遊びなど、多彩な要素が一体となり、文化表現と視覚美が融合し、 信仰と創意が響き合う年中行事として親しまれています。

【北埔冷泉】
清涼の秘境、北埔冷泉
北埔冷泉は外坪村の山あいに佇む、台湾でも珍しい炭酸泉と硫黄泉が共存する湧泉です。年間を通して水温は 10 〜 20℃、ほんのり黄褐色を帯び、天然ミネラルを豊富に含んでいます。園内には 足湯池、吊り橋、水のカーテンのように落ちる滝が整備されており、夏は水遊びで涼をとり、春にはホタル鑑賞の名所として多くの人を魅了します。 滑らかな冷泉は、心身を解きほぐすリフレッシュスポットであると同時に、自然と寄り添う癒しの空間として親しまれてます。

【擂茶・膨風茶・酸柑茶】
北埔の客家人は、茶を生活のあらゆる場面に取り入れています。茶は単なる来客用の飲み物にとどまらず、祈福や団欒の象徴でもあります。擂茶は茶葉、穀物、 ナッツを細かくすりつぶして淹れられ、「根を生み、 育み、息づかせる」という深い願いを込めた味わいです。毎年芒種の時期に摘まれる膨風茶は、小さな緑葉蟬にそっと触れられたことによって独特の蜜の香りを放ち、北埔茶文化の輝かしい宝となります。酸柑茶は地元の酸柑と節約の知恵を結集し、日常の飲み物を健康的な珍しい飲み物に昇華させ、家族の団らんの温かな記憶を伝えます。日々の一杯から季節限定の茶まで、北埔の茶文化は自然の恵みと人情の趣を織り交ぜ、調和の美を花開かせています。

【桶柑餅・石柿餅】
保存と発酵の知恵
客家の先人たちは自然環境を巧みに生かし、多彩な保存・発酵技術を発展させてきました。北埔の干し石柿は、自然乾燥の手法で仕上げられ、柿本来の甘みと弾力のある食感が魅力の、冬を代表する特産品です。桶柑は加工によって干し柑橘へと生まれ変わり、滋養と風味の双方を備えた一品として受け継がれています。天然醸造の酢づくりもまた、古くから続く醃漬・発酵文化を体現するもので、有機野菜や冷泉米を長期発酵させて仕込まれます。食材の保存性を高めるだけでなく、健康への配慮も込められており、土地の知恵が凝縮されています。一見すると質素な保存食のように見えても、そこには自然と共に暮らしてきた営みと、繊細な情感が深く息づいています。


【粄條・紅粄・菜包・牛汶水・麻糬】
粄料理と点心文化
客家文化において「粄(ばん)」は、単なる食べ物の枠を超え、祝福や世代を超えた伝承の意味を宿しています。北埔の粄料理は種類が豊富です。例えば紅粄は鮮やかな色合いが吉祥や慶事を象徴し、婚礼や長寿の祝いの貴重な供物として用いられます。牛汶水や熝湯粢は、それぞれ夏の清涼感や冬の温もりを楽しむ伝統的な味わいです。菜包(野菜餡の餅)、鹹湯圓(塩味の団子スープ)、菜頭粄(大根もち)などは昔ながらの製法で故郷の風味や季節の知恵を伝えます。餅つきで作る麻糬は、手作業の楽しさにあふれ、練る過程で家族の温もりや親密なつながりが感じられます。北埔の粄料理は、形・色・香りのみならず、その情感や文化的背景に至るまで、客家文化の深い精神性と人文的価値を色濃く映し出しています。



