豊前市の岩戸神楽(三毛門神楽講)
(みけかどかぐら)
■起源 不詳
■内容 江戸時代、このあたりの社家であった高橋家によって伝授されたのが、三毛門神楽と言われます。近世文書によれば高橋家は高瀬村の社家とされ、現在の大分県中津市の人物で、土屋神楽の伝承にも関係したと想像されます。伝承される鬼面の一つには天保五年(一八三四)の銘が見られ、現存する豊前の神楽面の中で年代のわかる最も古いものと言えます。豊前の神楽では普通「岩戸開き」は演目の最後に奉納されますが、ここでは式神楽の最後、七番目に舞われます。これは、かつては朝日が昇るのに合わせて岩戸を開くと言う、意味があったためといいます。さらに「神迎神楽」では、邇邇藝命のお供をする神々と猿田彦のせめぎ合いの最後に、鬼杖を刀で真っ二つに切る所作や、「綱駈仙神楽」でも蛇にたとえた大綱を刀で断ち切る場面があり、他の神楽には見られない特徴と言えます。いずれも迫力満点で、見るものの度肝を抜く演目です。最近では「恵比寿神楽」という漁村ならではの新しい演目を加えるなど、古い伝統を守りつつ意欲的にその伝承にとりくんでいます。
■交通 車 豊前市内へは、東九州道「苅田北九州IC」から国道10号線で50分 大分道「日田IC」から国道210号線で70分
■文献
【奉納日程】
豊前市神楽奉納日程
〒828-8501
豊前市大字吉木955番地
豊前市教育委員会
Tel.0979-82-1111