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平成19年度施政方針

 人が元気! まちが輝く!豊前から未来への風が吹く

豊前市長の写真

 

 

山田公民館

 


平成19年度の予算が3月定例議会で成立しました。

釜井市長は、本年度の予算説明を通じ、市政運営の基本的な方針並びにその主要施策などについて所信の一端を述べ、市民の皆さんの市政に対する深い理解とご協力をお願いしました。その趣旨は次のとおりです。




新北九州空港開港とそれにあわせての豊前特産品販売コーナーの出店、「写真集ぶぜん」、「ぶぜんの祭り」の発刊、東九州自動車道の築上町~県境間の事業着手、東部工業団地の完売など、明るい飛躍発展の一年でございました。ひとえに、市民の皆様と議員の皆様のご努力と市政へのご理解の賜物と感謝申し上げます。 私自身市長3期の任期半ばを超えますが、私がこれまで培ってきた経験や多くの人脈、ネットワークをフルに活用し、市政の更なる発展と活性化、将来を見据えた事業展開を今後も進めてまいります。引き続き市 民の皆様とともに、知恵を結集し、汗や感動を共有し、創意と工夫をもって、効率的な行政運営や市民生活の安定向上に全力で取り組む決意でございます。


さて、わが国の経済情勢は、主要大手企業が過去最高益を上げるなど回復傾向にありますが、財政は引き続き極めて厳しい状況であります。このため、政府は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」に沿って歳出・歳入一体改革に正面から取り組んでいくこととされております。


一方、地方財政については、地方交付税の法定率分が堅持され一般財源の総額は確保さ れたものの地方財政の現状は報道などでご存知のように一層に厳しいものがあります。今年度、所得税から個人住民税へ本格的な税源移譲が行われますが、税源の乏しい自治体においては、今後ともこれまで以上に厳しい行財政運営を求められることが予想されます。 国のこのような改革や変化に 的確に対応するためには、国が 地方に求めている「地方にでき ることは地方に」、「民間にでき ることは民間に」という理念を 市民の皆様に求めざるを得ませ ん。これからは行財政運営の効 率化と市民の皆様の「自助・自 立の精神」によってこの難局を 乗り越え、「市民と行政の協働」のまちづくりを目指すことが 重要と考えております。


また、少子高齢化や人口減少、団塊の世代の大量定年による経済への影響、地方分権など地域を取り巻く大きな変化や地域間競争が激化する中にあっては地域の資源や特色を有効に活用しながら、市民の皆様がその持てる力を最大限に発揮し、個性豊かな新しい地域づくりに取り組んでいけるようにしなければなりません。 そこで、平成19年度においては、将来に向けての市政発展の基盤をつくるため、次の課題について重点的に取り組んでまいります。 1点目は、本市の最重要課題である行財政改革の推進であります。


今年度は、「豊前市集中改革プラン」による改革の取り組みの2年目の年であり、引き続き一層の行財政改革に努めてまいります。 具体的には、職員退職の不補充等により人件費の削減を引き続き行ってまいります。また、市民の知恵と力を活用した公設公的民営化を推し進め、行政の軽量化を図ってまいります。市立図書館のNPO化、向陽荘の地区主導による民営化、市役所の機構改革を具体化してまいります。また、不必要な事業は廃止しながら、それで生まれた財源で、将来の芽や市民のニーズに対しての施策の掘り起こしなど、バランス感覚のある市政運営を行ってまいります。


さらに、一歩踏み込み、市職 員の意識改革を図ります。 「課題発見、計画、創造」、 「他に働きかけ、実行する」、「よく聴き、わかりやすい説明、チームワーク等」競争に負けない活力ある人材の育成に努めてまいります。 2点目は、市町村合併であります。先般、福岡県より本市と吉富町に対して法定合併協議会設置の勧告が出されました。この勧告を真摯に受け止め所定の手続き等をなし、合併実現に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。議員各位におかれましては格段のご協力を特にお願い申し上げます。


3点目は、高校跡地と中心市街地の整備についてであります。喫緊の課題として築上中部、築上北高校の両高校の跡地利用問題があります。築上中部高校につきましては、将来の統合中学用地として確保すること。築上北高校につきましては、「まちづくりゾーン」として活用し、図書館、文化財センター等として具体化を進めてまいります。市中心部にある緑と池の空間という絶好の環境を大事にした「人と人の出会いと交流の場、癒しの広場」を創設していきたいと考えております。 また、上町団地の高層化、赤熊地区での県営、市営住宅の建設や宅地分譲など、中心市街地への定住促進策を進め、商店街の活性化を図り、住みやすく、コンパクトで賑わいあふれる、お年寄りや障害者にも優しい街づくりを進めてまいりたいと考えております。


4点目は、京築地域の活性化についてであります。 平成18年6月から4年間、豊前市に京築広域市町村圏事務組合の事務所が置かれ、私がその組合長を務めております。この4年間、地域の中核として京築全体の浮上をはからなければなりません。 現在、福岡県と京築地域の自治体で、京築地域活性化構想の策定を進めており、今年度から戦略プロジェクト事業を推進してまいります。京築地域の中核都市として、今後も広域連帯の強化と地域の発展に努めてまいります。 以上4点について申し上げました。


豊前市の明日を決める平成19年度の今の今、意を強くし確信を持って表明させていただきました。 次に本年度の主要施策とその取り組みについて申し上げます。

安全・安心のまちづくり

地震・台風などの自然災害や 子どもを狙った事件、また、 健康被害や火災の発生など市 民生活を脅かす様々な危機に 対する不安が強まっています。 これらの危機に対して的確に対応するために、発生時の初動体制の確立を始めとした「危機管理体制の充実」や「消防・救急体制及び地域防災力の強化」を図るとともに各種啓発活動を充実させ、防災・防犯意識の向上を図り、市民と行政との連携を一層推進してまいります。


また、消防法の改正により火災報知機の設置が義務付けられたことから、公営住宅への設置をはじめ広報活動を行ってまいります。

福祉の充実

少子化は、社会の成り立ちにも影響を及ぼしかねない大きな問題であり、安心して子どもを生み育てることのできる環境を整えることは、国はもとより、本市においても、長期的な視点を持って取り組まなければならない重要な課題であります。


そこで今年度から新たな少子化対策として、児童手当の乳幼児加算を初め、すこやか赤ちゃん出産祝い金の2人目からの支給や子育てサポートセンター機能の充実、放課後児童クラブの拡充を図ってまいります。また、地域、企業、行政などが連携、協調し、未来の担い手である子どもの成長を、社会全体で支える仕組みづくりを進めてまいります。


次に、障害者福祉につきましては、障害者自立支援法による新しい制度のもと、障害のある方々が、その有する能力、適正に応じて、自立した生活を送ることができるよう努めてまいります。 高齢者福祉につきましては、地域の連帯、支え合いがより強く求められる中、介護保険法の改正による変化に的確に対応してまいります。


また、医療制度改革の一環として、平成20年4月から、75歳以上の高齢者等は「後期高齢者医療制度」に加入することになります。この制度は、県内すべての市町村が加入する「福岡県後期高齢者医療広域連合」が運営することとされ、制度移行のための準備を進めてまいります。


次に、国民健康保険事業につきましては、40歳以上の加入者に対して「特定健康診査」や必要に応じた「特定保健指導」を実施することが義務付けられたことにより、特定健診・特定保健指導計画の策定に取り組んでまいります。また、関係機関と連携を図りながら引き続き国保ヘルスアップ事業に取り組み、住民の健康度を引き上げ、医療費の抑制に努めてまいります。

産業の振興

農業につきましては、農地・農業用水路等の資源の適切な保全管理が、高齢化や混住化等により困難になってきていることから、地域ぐるみでの共同活動と、農業者ぐるみでの営農活動を支援する「農地・水・環境保全向上対策事業」に今年度から取り組んでまいります。 林道につきましては、広域基幹林道豊築・松尾線を引き続き推進し、林業の開発と林道網整備に努めます。


また、森林整備地域活動支援交付金制度や里山エリア再生交付金事業などを活用し、荒廃していく森林の保護と再生を目指してまいります。


さらに、農林水産物や加工品の販売促進を図るため、商工関係者と連携した取り組みを行い「豊前ブランド」の育成や「地産地消」の拡大に努めてまいります。 次に、商工観光の推進につきましては、引き続きTMO構想の推進を支援して、今年度は空き店舗、空き地対策事業などを実施し商工業者や関係団体との連携を強化してまいります。


また、企業誘致につきましては、地場企業37社が参加して「豊前地域自動車産業参入協議会」が設立されました。協議会と連携を図りながら、今後も地場企業の一層の振興と、自動車産業誘致に全力で取り組んでまいります。 観光につきましては、宣伝活動を積極的に推進するとともに観光資源の発掘を推し進め、特色ある「ふるさと豊前」づくりを積極的に推進してまいります。

都市基盤の整備

東九州自動車道につきましては、地元市町、経済界等と一体となって早期整備を支援するため、豊前土木事務所内に「福岡県高速道路対策室豊前駐在チーム」が編成されております。本市からも職員1名を派遣しており、市として全面的に支援することとしております。


市内の主要幹線道路につきましては、街路事業であります「上町~沓川池線」を初め「八屋~求菩提線」の歩道設置事業、「四郎丸~野田線」、「赤熊59号線」等の道路改良事業を進めてまいります。また、市内の県道「犀川~豊前線」等の整備促進を図ってまいります。


次に、赤熊南区画整理事業につきましては土地区画整理事業の完了に向けて換地処分を行うほか、区画内に集会所を建設し、保留地の販売促進に努めてまいります。 また、市営住宅建替え整備計画に基づいて、本年度、上町団地54戸の完成を目指します。 さらに、良好な景観形成を図るため景観行政団体の指定に向け、景観計画の策定に取りかかります。

教育の充実

学校教育の点では、先ず、いじめの問題につきましては「どの学校でも、どの子にも起こりうる」という認識をもち正面から立ち向かうことを徹底します。 次に、知育、体育、徳育のバランスの取れた教育を目標に、研究の成果を各校に広める研究指定校制度や教育研究大会等を引き続き取り組んでまいります。 また、外国人指導助手の中学校への派遣や小学校の総合学習に伴う英語指導助手の派遣、さらに、小規模校への加配教員の配置を引き続き実施し、児童・生徒の健全育成にも積極的に取り組んでまいります。


教育環境の整備・充実については、老朽化した横武小学校の屋内運動場建替事業を実施いたします。


社会教育につきましては、今年度、人権センターを設置し、人権のまちづくり委員会や人権研究協議会を中心とした活動を通じ、行政の主体性・教育の中立性を確保しつつ、市民一人ひとりの人権が尊重されるまちづくりを推進してまいります。


公民館の整備として、八屋公民館の増築を進めてまいります。また、体育施設の活用を図り、スポーツイベントやレクリエーション活動の充実に努め、市民の健康増進と体力向上、青少年の健全育成に取り組んでまいります。 芸術文化面におきましては多様化する文化・芸術活動の醸成を引き続き積極的に推進してまいります。また求菩提景観保存事業並びに史跡整備事業を進め、貴重な文化財の保護・保存・活用に努めてまいります。


最後になりましたが、平成19年度は、第4次豊前市総合計画の前期基本計画期間の最終年度であります。議会をはじめ市民の皆様、さらには関係者のご理解とご協力を頂きながら、後期基本計画を策定し、目指す都市像である「人が元気、まちが輝く、豊前から未来への風が吹く」の実現に向けて、各種施策の着実な推進を図ってまいります。


以上、主な事業や施策につきまして、その所信の一端を申し述べさせて頂きましたが、今後も市民生活の安定と市勢の限りない発展のために、職員共々一丸となって全力を尽くしてまいる所存でありますので、議員並びに市民の皆様からのご指導ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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