上伊良原神楽
(かみいらはらかぐら)


■起源 明治29(1896)年
■内容 正式名を「豊前岩戸神楽」いい、豊前神楽のうち赤幡八幡宮(築上町)を根源とする赤幡流岩戸神楽の一流で、地区の産土社・高木神社での神幸祭に奉納されることを式例としています。
創始に付いては、明治29(1896)年、伊良原村中村地区の進三治氏を中心とする有志が、高木神社の神賑のため赤幡流岩戸神楽を直伝していた築上町松丸の中川應吉から習得し、高木神社奏楽社(のち上伊良原神楽講社となる)を組織して始まったとされています。その後社中は盛んになり、京都郡内はもとより隣接市郡の神社祭礼や慶事に招聘されて人気を博しました。また、各地に弟子筋の神楽講を育て(下伊良原・横瀬・扇谷・蔵持・下小路など)、犀川地区における神楽の中心を担う社中としてその名を知られました。

昭和40年以降急激な過疎化により講社員が激減、存続の危機にさらされましたが、昭和49年、中村地区に限られていた講社員の募集を地区全体から行う上伊良原神楽保存会を結成して再生を果たし現在に至っています。

神楽は式神楽12番と特殊神楽7番からなり、神幸祭では式神楽に特殊神楽3番ほどを加えて舞うことを恒例としています。神楽は大きくさまざまな採物による祓の所作を繰り返す祓舞と日本神話の一部を再演する神事舞があり、神事舞における「御先(天孫降臨)」「戸前(天ノ岩戸)」が人気の番組となっています。特に御先における鬼は神屋(舞台)の内外を所狭しと暴れまわりますが、幸いをもたらす神とされているため、御先の祝福(触れあい・子どもの抱きかかえ・鬼杖をもらう等)を受けた人々の歓声で会場は大いに賑わいます。
■交通 車 JR行橋駅から車で 約40分
JR 平成筑豊鉄道「犀川」駅から犀川ミニバス(帆柱行)で約20分
■文献 『犀川町誌』犀川町誌編纂委員会編 犀川町発行 平成6年
【奉納日程】
場     所 日   程 奉納時間帯
御旅所(上伊良原公民館) 5月4日 20:00 〜  1:30
〒824-0121
みやこ町豊津1118
みやこ町教育委員会
Tel:0930-33-3114