豊前市の岩戸神楽(山内神楽講)
(やまうちかぐら)


■起源 不詳
■内容 嘯吹八幡神社の社家、初山家によって伝えられたのが山内神楽講の始まりで、明治二年には成立していたと言います。当時の史料によれば明治一一年には教務分局より山内の神楽子六名に免許が出されています。そして、明治一八年には築城上毛郡役所より神楽の執行に対して式を乱し醜態を見せることの無い様通達が出され、それに対して山内、下河内神楽組の名前で誓約書が宮司に出されています。こうした史料を見ると社家から氏子に神楽の伝授を行うに当り、「国家ノ宗祀」として神道の制度化を図る内務省が関与していたことが知られ、それは神楽が神社の祭祀として重要な役割を担っていたことを示しています。その伝授に重要な役割を果たしたのが坪根市太郎で、その後、坪根家は代々講長を勤めています。現在、山内神楽は式神楽一五番、奉納神楽一五番、湯立神楽三番の都合33番で構成され、豊前岩戸神楽33番と称しています。特に、嘯吹八幡神社の春季神幸祭である「清原神事」で奉納される湯立神楽は、古式に則った斎庭が古の情景を醸し出し、まさに豊前神楽を代表する演目として見る者に感動を与えます。近年は子ども神楽よりもさらに低年齢の子ども達による「チビッコ神楽」が人気で、大人顔負けの見事な舞いには驚かされるばかりです。
■交通 車 豊前市内へは、東九州道「苅田北九州IC」から国道10号線で50分 大分道「日田IC」から国道210号線で70分
■文献
【奉納日程】
豊前市神楽奉納日程
〒828-8501
豊前市大字吉木955番地
豊前市教育委員会
Tel.0979-82-1111