トップ > 観光情報 > 豊前の先人たち > 下村   非文

下村   非文(しもむら   ひぶん)【1902(明治35)~1987(昭和62)】

◆俳人   虚子が認めた自然体の俳人

 

「ホトトギス」同人として活躍した俳人です。築上郡千束村(現;豊前市千束)に生まれ、東大在学時に松尾芭蕉の「奥の細道」を行脚し、1927年(昭和2)に「ホトトギス」に初入選します。その後外地での勤務を経て、終戦後命からがら引揚げ、1949年(昭和24)には「ホトトギス」の同人に推されます。

俳人としての非文は故郷豊前の豊かな自然に育まれた純真な心がその人格となり、俳句一筋の人生行脚の「核」を成していたと言われます。高濱虚子の選句による句集「莫愁」(1959年;昭和34)や自選の「猪名野」(1973年;昭和48)を代表作とし、関西を中心に作句、指導などの活動をしました。

故郷の千束八幡神社の境内には非文の句碑が建立され、

「ふる里の 古みちたのし 初詣」

と刻された句は、生まれた地を懐かしむ情景が表現されています。

※「ホトトギス」は俳句の総合雑誌で大正・昭和初期には有力誌として隆盛期を迎えます。正岡子規が選句をし、夏目漱石が「我輩は猫である」「坊ちゃん」を掲載した雑誌としても有名です。

 

下村非文

 

千束八幡神社境内の石碑

「ふる里の 古みちたのし初詣 」非文

千束八幡神社境内の石碑。
耶馬溪の一枚岩で、高さ1.6メートル・幅2メートル

AIチャットボット
閉じる